麻布区史を読む
麻布区史を読む

麻布区史とは昭和十六年に発刊されたもの。今では神田の古本屋でしか手に入らない。まだ麻布が麻布区だった時代です。文中に読み違いがあるかもしれません。何か間違いを見つけた方はトップページのメールフォームまでご連絡いただけるとうれしいです。 では先に序と後記を読んでみましょう。
序の内容
中にも我が麻布の地は、鶏がなくあづま乙女が手末(たなすゑ)の調(みつぎ)に初まり、飯倉もまた上代の官庫にふれることは、この土地に住める者の言い継ぎ語り紡いでもって今日に及べるところである。 (中略) 所謂郷土史の研究は先人の遺徳に献ぐる報本反始の至誠であって、我が麻布区に於いては昭和九年羽生区長に依り始めて区史編纂の事業が開かれたのである。
オトコマンの解説「まあ分かりやすい文章を抜粋しました。先人の方々が、未来の僕たちのために麻布のことを書いてくれたんだね、という具合に理解できます。そして後記ではそれなりに発刊にあたってぶっちゃける。」

後記の内容
○浪人神志那惟恭君が、羽生区長を説得していよいよ麻布区史をやらせるようになつたと、面を輝かして予を本郷区史編集室に訪れたのは、確か昭和八年の暮れであつた。(中略)こうして華々しくスタートを切ったのであるが、進行は甚だ好ましからざる情況に合った。
オトコマンの解説「その後この編集合戦について述べられている。編集者が妥協できない人物で、了解も乏しく、体も悪くて、編集する熱意をもってくなにかが足りなかったのよ、という話になる。さらに新区長により、編集委員が一新したという話になる。最後に編集に携わった人への挨拶があり、後記は終了。なんだかとても苦労してるっぽいです。」

ではこの本はどんな流れになっているのでしょうか。簡単に言うと麻布の名前ってなによ?みたいのに始まり、麻布の地理学的考察に進む。 次に考古学器、歴史的な事実を述べる。特に江戸時代の記録は膨大。火事やら地震やら。しまいには麻布と関係のないところまで。有史事実が述べ終わると今度は当時の区の行政が述べられる。教育、消防、上水、下水、交通通信、大使館、寺など。最後に天然記念物が列挙されている。とてもボリュームがあり、通読とか不可能。

じゃ面白そうなところを拾い読みだ!
やっぱりそういう流れになるのだ。仕方ない。

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